< 2017年6月号 >
特集/内水氾濫から都市を守る推進管
〜内圧対応推進管で貯留管路を早く経済的に構築する〜
総論:岡山市(国土交通省)、横浜市、名古屋市、全国ヒューム管協会
解説:南野建設(株)、日本ヒューム(株)、ゼニス羽田(株)、栗本コンクリート工業(株)、藤村ヒューム管(株)、中川ヒューム管工業(株)、SMC プレコンクリート(株) 他
連載:第27回今さら聞けない推進技術の豆知識/第16回ゆうぞうさんの山紀行
巻頭言/今月の推論/投稿/随筆/会報/その他

月刊推進技術
2017年のスケジュール

月刊推進技術
機関誌監修・編集委員会名簿

◆公益社団法人
 日本推進技術協会
◆一般社団法人
 日本非開削技術協会
2017年5月号

特集/既設構造物への直接到達 その2

 我が国では、経済発展とともに、都市の地下には、上下水道、ガス、電気、通信等のライフラインが縦横に敷設され、さらに鉄道、道路、共同溝など極めて重要な構造物が地下空間に多く建設されている。しかし、経済的活動や人々の生活の質の変化とともにますます都市が高密度化する中で、社会・経済的活動においてより機能的で、また安全で安心して暮らせる都市づくりが求められている。都市は、施設の機能を維持しながら過去に建設された建築物・構造物等を新陳代謝し、さらに新しい防災施設やライフライン等の施設を建設することによりさらにその機能を高めていく必要がある。
 地下にパイプラインを敷設する場合、開削工法よりも交通障害や工事に伴う周辺環境への影響を低減できる推進工法やシールド工法が用いられる。これらのトンネル築造技術は、特に我が国において、長距離、急曲線、大深度(大土被り)施工等の技術開発が進み、世界的に最も高度な技術に進歩した。
 我が国では現在、インフラ施設の整備が進み、地下空間に敷設、建設されたパイプラインや構造物の維持更新の時代に入りつつある。しかしながら、近年頻繁に発生する局所的な集中豪雨による浸水対策や、想定される大地震への対策など防災機能をより強化するための都市づくりの事業が進められており、地下にはまだまだ多くのインフラ施設の建設が必要である。
 これら事業の遂行において、トンネル工事の立坑を築造するためには、各種地下埋設物が輻輳化している都市部では埋設物の切り回しや防護が必要であり、経済的また工期的な負担だけでなく極めて施工が困難となる場合がある。また、交通量から規制が困難な道路や、工事の振動、騒音などが周辺環境に及ぼす影響から立坑の設置が困難な場合がある。このようなことから、近年、立坑を設置することなく、マンホール、管きょおよび建築物等の既設構造物に掘進機を直接到達させ管路を構築する工事が増えている。
 直接到達する方法は、既設構造物に開口部を設けることに対する構造物の補強方法、接合部の接合構造、また、掘進機が安全に到達するための地盤改良等の補助工法、あるいは掘進機の回収方法など技術的な課題は多い。
 しかし、既設構造物への直接到達は、交通障害および周辺環境に対する影響の低減だけでなく、既設埋設物の回避によるコスト縮減や工期短縮あるいは、到達立坑の省略によるコスト縮減効果が見込める可能性もある。さらに、掘削残土量の低減による廃棄物発生量の低減等を図ることも考えられる。
 このように立坑を設けることなく既設構造物に直接到達することが容易になれば、推進工法の適用性が飛躍的に拡大することが期待できる。今月の特集は、このように既設構造物に直接到達する工事が近年増えつつあり、その中でも特に計画・設計における配慮事項や留意すべき事項に焦点をあて、施工事例を紹介するとともに技術の現状と課題について報告する。
(編集担当:西口公二)

2017年4月号

特集/既設構造物への直接到達 その1

 我が国では、経済発展とともに、都市の地下には、上下水道、ガス、電気、通信等のライフラインが縦横に敷設され、さらに鉄道、道路、共同溝など極めて重要な構造物が地下空間に多く建設されている。しかし、経済活動や人々の生活の質の変化とともにますます都市が高密度化する中で、社会・経済活動においてより機能的で、また安全で安心して暮らせる都市づくりが求められている。都市は、施設の機能を維持しながら過去に建設された建築物・構造物等を新陳代謝し、さらに新しい防災施設やライフライン等の施設を建設することによりさらにその機能を高めていく必要がある。
 地下にパイプラインを敷設する場合、開削工法よりも交通障害や工事に伴う周辺環境への影響を低減できる推進工法やシールド工法が用いられる。これらのトンネル築造技術は、特に我が国において、長距離、急曲線、大深度(大土被り)施工等の技術開発が進み、世界的に最も高度な技術に進歩した。
 我が国では現在、インフラ施設の整備が進み、地下空間に敷設、建設されたパイプラインや構造物の維持更新の時代に入りつつある。しかしながら、近年頻繁に発生する局所的な集中豪雨による浸水対策や、想定される大地震への対策など防災機能をより強化するための都市づくりの事業が進められており、地下にはまだまだ多くのインフラ施設の建設が必要である。
 これら事業の遂行において、トンネル工事の立坑を築造するためには、各種地下埋設物が輻輳化している都市部では埋設物の切り回しや防護が必要であり、経済的また工期的な負担だけでなく極めて施工が困難となる場合がある。また、交通量から規制が困難な道路や、工事の振動、騒音などが周辺環境に及ぼす影響から立坑の設置が困難な場合がある。このようなことから、近年、立坑を設置することなく、マンホール、管きょおよび建築物等の既設構造物に掘進機を直接到達させ管路を構築する工事が増えている。
 直接到達する方法は、既設構造物に開口部を設けることに対する構造物の補強方法、接合部の接合構造、また、掘進機が安全に到達するための地盤改良等の補助工法、あるいは掘進機の回収方法など技術的な課題は多い。
 しかし、既設構造物への直接到達は、交通障害および周辺環境に対する影響の低減だけでなく、既設埋設物の回避によるコスト縮減や工期短縮、あるいは、到達立坑の省略によるコスト縮減効果が見込める可能性もある。さらに、掘削残土量の低減による廃棄物発生量の低減等を図ることも考えられる。
 このように立坑を設けることなく既設構造物に直接到達することが容易になれば、推進工法の適用性が飛躍的に拡大することが期待できる。今月の特集は、このように既設構造物に直接到達する工事が近年増えつつあり、その中でも特に施工方法や掘進機の対応等に焦点をあて、施工事例を紹介するとともに技術の現状と課題について報告する。
(編集担当:西口公二)

2017年3月号

特集/頼りになります推進工事技士

 推進工事技士から受ける印象に関して質問を投げ掛けると、推進工事に関する幅広い知識と高度な技術を有するプロフェッショナルという応答が異口同音に返ってきます。
 技術力の評価は高いが、残念ながら全国に10,197人(平成28年4月1日現在)登録された有資格者がその持てる力を発揮する対象工事件数は必ずしも十分とは言えず、資格が推進工事の設計及び施工管理・品質確保に生かされていないのではないかと懸念しています。
 国民の公共工事に対する批判の高まりを受け、公共工事の入札・契約制度に係る「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」(平成13年2月16日)、「公共工事の品質確保の促進に関する法律」(平成17年4月1日)の施行に伴い建設業の健全な発達や公共工事の品質確保が要求されています。
 近年、推進工事は長距離推進、カーブ推進等が採用されるケースが増え、高度な技術力・判断力が要求されています。特に再構築に関しては、錯綜する地下埋設物が前提条件となるため以前に増してより高度な経験・知識・判断力・安全対策が必要になります。
 反面、発注者・建設会社・コンサルタントの置かれている立場としては、工事件数の減少により学ぶ・経験する機会が減少している傾向です。各方面において技術の向上・継承に取り組んでいると思いますが、このような背景においては、推進に関する総合的な技術力を有する推進工事技士の資格の取得とその活用を考えるのも有効な手段だと考えます。
 まずは、発注者において、有資格者の活用方法を検討していただきたい。活用に際しては性急な導入方式ではなく段階的な方法も一つの選択肢と考えられます。有資格者の少ない都道府県・市町村においては、制度導入は業界からの様々な意見が予想されますので、前述した長距離推進・カーブ推進等、難易度の高い推進工事から適用してはいかがでしょうか。これにより受注者の受験への意欲と同時に技術力のレベルアップが図れると思います。
 日本推進技術協会においても、有資格者が機械・電気・土質・力学の基礎知識に関するもの、施工計画・施工管理に加え法令規則等、幅広い知識の習得者であること。また、登録期間5年毎に講習会の参加を義務付け、諸法規・規格の改訂や最新の技術、災害防止・安全対策に関する講習を実施していることを幅広く情報発信していただきたいと思います。
 推進工事技士は高い技術力を有し、重要な役割を担う存在であることを再確認し、その技術を生かせる機会の増大に寄与することを願っております。
(編集担当:石北正道・佐藤徹)

2017年2月号

特集/多様な線形に対応する測量技術

 日本の推進工事は昭和23年(1948)に尼崎で国鉄尼崎港線の軌道下にφ600mmの鋳鉄管6mを推進したのが始まりであります。そして昭和35年(1960)には阪急電鉄神戸線の軌道下のボックスカルバート施工に推進工法が採用されました。また初めての曲線施工は昭和40年(1965)に熊本市内で施工されています。創成期であるこの時期に、ボックスカルバート施工や曲線推進が試みられたということは推進工法への期待の大きさを感じます。
 その後数多くの人たちにより様々な技術革新が行われて密閉型推進工法へと進化し、泥水式推進工法・土圧式推進工法・泥濃式推進工法へと発展してきました。また昭和52年(1977)に開発された小口径管推進工法も独自の分野に成長しヒューム管等の高耐荷力管は勿論、塩化ビニル管が対象の低耐荷力管の施工も可能にして曲線施工も行われています。このような幅広い技術提供により推進工事は様々な工種へ展開され、下水道を始め電気・ガス・水道・通信等のインフラ整備で活躍しています。これらの設備には各々特性があり完成した管体に求められる機能も違うものになります。すなわち下水道管は流下のための勾配が重要になりますがその他の設備では縦断勾配は目的に沿って任意に決定することが可能です。
 一方インフラ設備が整備されるに従い施工条件が難しい箇所が残るようになってきています。例えば立坑の構築間隔が長くなる場合、急曲線でないと収まらない配置や既設構造物のすぐ横を通る近接施工が必要な場合がでてきます。また様々な地下構造物の輻輳する区間に施工することも要求されます。このような要望に応えるため更なる技術改良を行い推進工事技術は現在に至っています。
 このようなニーズに答えるには、長距離・曲線・急勾配等の様々な線形が必要となります。またそれらの線形を実現するための測量技術も欠かせません。本号では「多様な線形に対応する測量技術」というタイトルで、推進工事で施工した様々な線形とそれを実現した測量技術をご紹介したいと思います。推進工事はφ800mm以上の大中口径管と小口径管がありそれぞれの線形への対応も違うものになります。それらについても言及したいと思います。
(編集担当:稲葉富男・茂木清顕)

2017年1月号

特集/将来へチャレンジする推進工法技術

推進工法は、様々な分野において活用が期待できる施工方法である。
 推進工法は、いまや長距離や曲線施工や超大口径・小口径の施工など様々な技術開発が進み、以前には困難と言われた個所での利用が可能となった。このため、下水管きょ以外にも、電線地中化・共同溝などの地下空間事業、連絡通路などにも利用されてきている。
 また、日本の推進工法技術は、海外でも注目されベトナムやインドネシアにおいて日本の企業が現地法人とともに密集した市街地での安全で、渋滞を最小限にする工事として注目されている。
 さらに、今後、管の老朽化にともない改築を行っていく必要があるが、更新のための工法として推進工法が期待されている。
 今月号では、新年号として推進工法の今後の多方面での利用方法や海外での活用方策およびそれに必要な技術開発や広報・宣伝の在り方に、各界の代表者から自由に提言をいただくこととする。
(編集担当:中島英一郎)

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